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WEB本の雑誌 【今週はこれを読め! SF編】牧 眞司(2025年10月21日)

成層圏に硫黄のベールを張る弾丸

  《 Yahoo!ニュース 転載 》   《 @niftyニュース 転載 》

...本書『ターミネーション・ショック』は、2021年に発表された長篇。二段組みで約六百七十ページというヘヴィ級で、この作家らしく、いくつものエピソードを絡ませ、膨大な情報量をつめこんでいる。

メディア、ブログ紹介

基本読書(2025年10月31日)

大富豪が成層圏に二酸化硫黄を散布し始めたら何が起こるのかを全世界規模で描き出す気候変動SFの傑作──『ターミネーション・ショック』

数多くいるSF作家の中でもニール・スティーヴンスンはとりわけ大好きな作家のうちの一人であり、読み終えて本作は傑作だと思ったが、一方で誰しもにオススメできる作品でもないというのが正直な感想であった。...特に近年のニール・スティーヴンスン作品の特徴として細部の構想や技術的詳細を念入りに描写していく傾向が発揮されており、物語の本筋だけを追いたい人からすれば「枝葉」の話が多すぎる。一方で、「未だきていない近未来の細部」をどこまでも細かく描写してほしいと考え、愛するタイプのSF読みならば、これほど楽しめる作品もない。

岡本家記録 Bookreview Online 岡本 俊弥(2025年10月26日)

ニール・スティーヴンスン『ターミネーション・ショック』パーソナルメディア

キム・スタンリー・ロビンスン『未来省』に続く、坂村健が強く推す気候変動SFの大作(2段組680ページ)である。ニール・スティーヴンスンは『スノウ・クラッシュ』の先見性により注目された作家で、抜群のリーダビリティ+饒舌さに定評がある。

club willbe web magazine (2025年10月23日)

新刊(解説)『ターミネーション・ショック』 坂村健さん(東京大学名誉教授/INIAD cHUB機構長)

かつては遠い国の出来事のように感じられた気候変動が、私たちの生活を脅かす現実として、実感されるようになってきたと感じています。...本書は、成層圏に二酸化硫黄を散布して太陽光を遮る「ソーラー・ジオエンジニアリング」という大胆なアイデアを軸に、気候変動がもたらす地政学的な緊張と、人類の未来を壮大なスケールで描いた物語です。

SNS

【X(Twitter)】冬木糸一(2025年10月28日)

『ターミネーション・ショック』序盤があまりにタルすぎて人にオススメする気になれないのだが笑 これはめちゃくちゃおもしろい気候変動SFだ。AI、ディープフェイク、ドローン、ジオエンジニアリング、気候地政学といった現代の技術・政治的意味について深く向き合っている。

【X(Twitter)】渡辺英樹(2025年10月25日)

気候変動を止めるために巨大な砲身を地中に作り✕✕をガンガン打ち上げるアメリカの大富豪、海水面上昇を防ぎたいオランダ女王、インドと中国の国境で戦うシク教徒など多数の人物が登場し、交錯して結末になだれ込む構成は圧巻。

【X(Twitter)】山岸真(新アカ)(2025年10月21日)

話の核となる設定は温暖化対策として地表に届く太陽光を弱める(大気圏への微粒子散布)というもの(CO2排出削減等は別に必要)。

...じっくり把握や咀嚼をするのはひとまずおいといて(必要ならそれは再読ないし読了後の拾い読み直しのときに)とにかくどんどん読み進むのが吉です。