新・思考のための道具
知性を拡張するためのテクノロジー――その歴史と未来
ハワード・ラインゴールド 著
日暮 雅通 訳
坂村 健 解説(東京大学教授)
定価 2,200円(本体 2,000円+税)
ISBN 978-4-89362-216-7
四六変型判 並製
488 頁(口絵 6 頁)
2006年5月29日 発売
「人間の思考過程を支援する道具」という斬新な切り口で、コンピュータ革命を夢みた多くの人物に迫り、コンピュータ史を鮮やかに描きだした歴史的名著が新訳・増補版でよみがえる。現在に至るコンピュータ史を理解するための必読書。
書籍版 定価 2,200円 |
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電子書店版 定価 1,760円 |
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※Googleブックス取り扱いタイトル
- 内容紹介
- 目次
- 書評
- 紹介記事
デジタル革命はシリコン・ヴァレーにいた"ティーンエイジャーの億万長者"によって始められたわけではない。チャールズ・バベッジやジョージ・ブール、ジョン・フォン・ノイマンなど、初期の知的巨人たちがいたからこそできたのだ。
そうしたコンピュータの"開祖(ペイトリアーク)"たちから、J・C・R・リックライダー、ダグラス・エンゲルバート、ロバート・テイラー、アラン・ケイといった"パイオニア"たちを経て、その後の"インフォノート"たちまでを、ハワード・ラインゴールドは独特の魅力的なスタイルで語る。
19世紀の数学から現代のコンピュータ科学までの進歩をじっくりとたどりつつ、その時々の天才や一匹狼、奇人変人、夢想家たちのエピソードが本人の言葉で紹介される。
本書のオリジナル版は1985年に出版され、1990年代のコンピューティングに対するラインゴールドの見方が、先見性あるものだったということを証明した。今回の新版には新たに後書きの章が追加され、その中で彼は、本書に登場する人物の何人かに再びインタビューを試みている。言わば"過去を振り返る未来主義"。過去の自分が未来をどう見ていたのかを、振り返っているのである。
- 本書紹介
- 本書は、好評を博した『思考のための道具―異端の天才たちはコンピュータに何を求めたか?―(原題:TOOLS FOR THOUGHT:The People and Ideas behind the Next Computer Revolution)』(1987)の増補版(原題:TOOLS FOR THOUGHT:The history and future of mind-expanding technology)となります。
- 日本語版新版の発行にあたり、初版を全面的に見直し、全編新訳化を図り、巻頭・本文中に20点以上の資料写真を追加※1)、巻末には関連年表を掲載するなど、初版に大幅な追加変更を加えました。巻末には、東京大学の坂村健教授による解説を掲載。より一層、読みやすく生まれ変わりました。
- 本書に登場するコンピュータ革命を夢みた天才たち
- チャールズ・バベッジとエイダ・ラヴレイス伯爵夫人、ジョージ・ブール、アラン・チューリング、ジョン・フォン・ノイマン、ノーバート・ウィーナー、クロード・シャノン、J.C.R.リックライダー、ダグラス・エンゲルバート、ロバート・テイラー、アラン・ケイ、エイヴロン・バー、ブレンダ・ローレル、テッド・ネルソン
- 著者:ハワード・ラインゴールド(Howard Rheingold)
- 1947年アメリカ、アリゾナ州生まれのライター、評論家、編集者。
インターネットや携帯電話など、現代コミュニケーション・メディアに関心をもち、『思考のための道具』(1985)『バーチャル・リアリティ』(1991)『バーチャル・コミュニティ』(1993)『スマートモブズ』(2002)などの著作で知られる。「バーチャル・コミュニティ」は彼の造語。また、90年代にはアメリカ西海岸の有名なカウンター・カルチャー誌“The Whole Earth Review”の編集者を一時務め、“The Millennium Whole Earth Catalog”を編集したほか、オンライン雑誌“HotWired”の初代編集長でもあった。現在はカリフォルニア在住 - 訳者:日暮 雅通(ひぐらし・まさみち)
- 1954年生まれ。青山学院大学理工学部卒。翻訳家。
訳書に、マッカートニー『エニアック』(パーソナルメディア)、ストーク『HAL伝説』(早川書房)、スキャネル『パソコンビジネスの巨星たち』(ソフトバンク)、ヤング『スティーブ・ジョブズ』(JICC出版局)、タークル『接続された心』(早川書房)、ケンパー『世界を変えるマシンをつくれ!』(インフォバーン)ほか多数。 - ※1) 紙書籍版と電子書籍版の掲載写真が一部異なります。
- 新版への序
- 謝辞
- 第一章 コンピュータ革命はこれからだ
- 第二章 世界初のプログラマーは伯爵夫人だった
- 第三章 最初のハッカーとその仮想マシン
- 第四章 ジョニーは爆弾を作り、頭脳も作る
- 第五章 かつての天才たちと高射砲
- 第六章 情報の中にあるものは何か
- 第七章 ともに考える機械
- 第八章 ソフトウェア史の証人――プロジェクトMACのマスコットボーイ
- 第九章 長距離考者の孤独
- 第十章 ARPAネットの卒業生たち
- 第十一章 ファンタジー増幅装置(アンプリファイアー)の誕生
- 第十二章 ブレンダと未来部隊
- 第十三章 知識工学者と認識論的企業家
- 第十四章 桃源郷(ザナドゥー)とネットワーク文化と、その向こうにあるもの
- 新版あとがき
- 解説 新・思考のための道具 坂村健
- 訳者あとがき
- 付録 関連年表
- 原注
- 索引
本書が各雑誌等で紹介されています。(敬称略。一部引用)
あたらしい教科書9 コンピュータ 2006年10月発行 (プチグラパブリッシング) |
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選定図書印刷速報 2006年6月21日選定 (社団法人 日本図書館協会) |
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Magazine Radar(マガジンレーダー) |
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プレジデント 2006年7月17日号 (プレジデント社) |
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週刊図書館 |
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本書初版『思考のための道具』にいただいた書評のうち、一部をご紹介させていただきます。(敬称略。一部引用)
朝日新聞 2002年6月23日 (朝日新聞社) |
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UP 2001年4月号 (東京大学出版会) 2001年4月発行 |
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■InterCommunication 2000年7月号(No.33) (NTT出版) |
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SAPIO 2000年3月8日号 (小学館) |
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本書をお読みになった方々にブログやweb上のコラムでご紹介いただいております。
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