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◇補足説明

2006年11月15日

パーソナルメディア株式会社
〒141-0022 東京都品川区東五反田1-2-33 白雉子ビル
TEL.03-5475-2185 FAX.03-5475-2186
E-mail:te-sales@personal-media.co.jp
(T-Engineのウェブサイト)http://www.t-engine4u.com/


PC/AT互換の組込みボードで動く
「PMC T-Kernel/x86」を新発売

 
〜 インテルCPUへの対応によりT-Engineの普及が着実に進展 〜

 

組込みシステムの総合ソリューションを提供するソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:泉名達也、本社:東京、電話:03-5475-2185、資本金 1,000万円)は、次世代標準リアルタイムOS「T-Kernel」を世界で初めてx86アーキテクチャに移植し、「PMC T-Kernel/x86」の名称で発売開始いたします。

「T-Engine」はあらゆるモノにコンピュータが入り、それらがネットワークで接続され、互いに協調動作して私たちに利便性や安全性、快適性を与える「ユビキタス・コンピューティング環境」を実現するために、組込み向けソフトウェアの仕様の標準化を進めて再利用性を高め、開発効率を向上させることを目的としたプロジェクトです。2006年11月現在で約500社の企業や団体が参加する「T-Engineフォーラム(会長坂村健・東京大学教授/YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長)」が中心となって活動しています。

T-Engineの標準リアルタイムOSである「T-Kernel(ティー・カーネル)」は、ユビキタス機器のソフトウェア開発のための共通インフラとして、T-Engineフォーラムから無償でソースプログラムが公開され、一定の許諾条件の下で、誰でも自由に利用できます。パーソナルメディアでは、このT-KernelおよびT-Kernel用のデバイスドライバやミドルウェア、開発環境などの周辺ソフトウェアをx86アーキテクチャに移植いたしました。その結果、高性能かつ多様な機種が発売されているPC/AT互換の組込みボードでT-Kernelが利用できるようになり、T-Engineベースの応用機器(T-EngineAppliance)の選択肢が大きく拡がりました。

パーソナルメディアでは、PC/AT互換機で動く「PMC T-Kernel/x86」およびデバイスドライバやミドルウェア、開発環境などの周辺ソフトウェアを標準パッケージとしてまとめた「PMC T-Kernel/x86開発キット」を発売するほか(2007年第1四半期予定)、お客様ご指定のハードウェア上に「PMC T-Kernel/x86」を移植あるいはカスタマイズしてご提供する「カスタム版 PMC T-Kernel/x86」の受注も承ります。「カスタム版PMC T-Kernel/x86」は、既に日本無線株式会社様の「業務用組み込みコンピュータIPS-800」にもご採用頂いており、日本無線様の社内における組み込み機器の開発効率向上に貢献しております。
日本無線株式会社 ソリューション事業本部 IT機器開発グループ
開発担当ご担当者様のコメント:
リアルタイム性能が高く、かつオープンな標準開発環境を備えたT-Kernelは、カスタマイズや長期間の保守といった当社の業務用機器に必要な条件を満たすには、最適なソリューションです。今回の開発においては、TRONやT-Engineを熟知し、多くの実績と高い技術力を持つパーソナルメディアのご協力により、T-Kernelのメリットを最大限に引き出すことができました。
さらに、PC上の仮想化ソフト(VMwareなど)の上で「PMC T-Kernel/x86」を動かすことにより、開発用ホストPC内の別のウィンドウでT-Engineのターゲット環境のソフトウェア開発が行えるようになります。パーソナルメディアでは、この方法によるT-Engineの開発環境を「Virtual T-Engine 開発環境」として2007年第2四半期に商品化する予定です。「Virtual T-Engine 開発環境」を利用すれば、T-Engineなどのハードウェア(開発評価用ボード)がなくても、1台のPCのみで「PMC T-Kernel/x86」上の組込みソフトの開発やデバッグを進めることができ、組込み機器の開発効率向上に大きく役立ちます。また、この上で開発した組込みソフトは、再コンパイル程度の手間で容易に他のCPUを搭載したT-Engine応用製品に移植できるため、x86系のCPUに限らず、T-Kernelを利用した組込み機器全般のソフトウェア開発を手軽に行うツールとしても活用できます。

11月15日(水)〜17日(金)にパシフィコ横浜で開催される「Embedded Technology 2006/組込み総合技術展」(http://www.jasa.or.jp/et/)のパーソナルメディアブース(ブース番号:C-14)では、株式会社コンテック様の組込み向けコンピュータである「ボックスコンピュータ 360シリーズ」で動作している「PMC T-Kernel/x86開発キット」の試作品のほか、パーソナルメディアの各種T-Engine関連製品の展示とデモンストレーションを行う予定です。また、12月5日(火)〜7日(木)に東京国際フォーラムで開催されるTRONSHOW2007(http://www.tronshow.org/)のパーソナルメディアブース(ブース番号:3-1)においても、本製品の展示を行う予定です。

パーソナルメディアでは、T-Kernelの移植やサポートサービス、T-Engine用デバイスドライバやミドルウェアのご提供、各種CPUを搭載したT-Engine開発キットの発売やT-Engineを用いたトータルソリューションのご提供などにより、今後も積極的にT-Engine関連ビジネスを推進し、ユビキタス機器の開発効率向上に貢献したいと考えております。


■補足説明

◇「PMC T-Kernel/x86」のメリット
  • 組込み機器の次世代標準リアルタイム「T-Kernel」やT-Kernel用のミドルウェア、デバイスドライバ等が、高性能で品種も豊富なPC/AT互換の組込みボード上で利用でき、T-Engine応用機器のハードウェアの選択肢が大きく拡がります。
  • PC/AT互換ボードに接続可能な各種の拡張ボードや周辺機器が多数市販されており、T-Kernelベースのシステムでこのような既存のハードウェアを活用できます。
  • 他のCPUのT-Kernel上で開発したソフトウェア資産が、再コンパイル程度の手間で「PMC T-Kernel/x86」上に移植できます。逆に、「PMC T-Kernel/x86」で開発したソフトウェアを他のCPUのT-Kernel上に移植することも容易です。従来からT-Engineで利用されていたCPUにx86系の選択肢が加わり、さらに広範囲の応用が可能となります。
  • 従来からWindowsやLinuxを利用していたPC/AT互換ボードのお客様に対しては、省資源でリアルタイム性能が高く、組込み向けのミドルウェアやデバイスドライバが豊富に揃ったT-Kernelという選択肢が加わり、用途に適したソリューションのご提供が可能となります。
◇パーソナルメディアとT-Engineプロジェクト
パーソナルメディアは、組込み機器のためのオープン開発プラットフォームであるT-Engineプロジェクトに積極的に参加し、開発から技術サポート、販売から出版まで、幅広い事業を展開しています。TRONの25年間の歴史の中でパーソナルメディアが蓄積した高度な技術力とノウハウ、および協力各社との緊密なパートナーシップにより、組込みシステム全般にわたるソリューションをご提供します。

具体的には、リアルタイムOS「PMC T-Kernel」のポーティングやチューニング、組込み向けデバイスドライバ「PMC T-Drivers」の開発や移植、多漢字対応のGUIミドルウェア「PMC T-Shell」や各種プロトコルスタック、ウェブブラウザなどの移植やご提供、技術セミナーや技術サポートなどの業務を中心に、多くのT-Engine応用製品の開発に関わり、その実績を高くご評価いただいております。
また、ソフトウェアの開発がすぐに始められる開発評価用ボードとして、各種CPUを搭載した「T-Engine開発キット」や安価なT-Engineアプライアンスである「Teaboard」、超小型の組込み向けコンピュータ「Teacube」、拡張ボード類やオプション品など、幅広い組込み向け製品をご提供しております。

表1. パーソナルメディアがT-Kernelの移植実績を持つCPU

 CPUメーカー アーキテクチャ CPU名称

 RENESAS SH3-DSP SH7727
  SH-4 SH7751R, SH7760
  M32R M32104
 NEC MIPS VR5500, VR5701A, VR4131
  Electronics V850 V850E/MA3
 EPSON ARM720T S1C38000
 SHARP ARM922T LH7A400
  ARM720T LH79520
  ARM7TDMI LH79532
 FUJITSU ARM926EJ-S MB87Q1100
 TOSHIBA MIPS TX4956
 ALTERA NiosII NiosII(Cyclone)
 Intel XScale PXA270
 Xilinx PowerPC PowerPC 405(Virtex-4)
 Intel,AMDなど x86(互換も含む) Pentium, Celeron, Geodeなど


◇参考情報、リンク集
T-Engineフォーラム
    http://www.t-engine.org/
パーソナルメディアのT-Engineソリューション
    http://www.t-engine4u.com/

TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
TRON, BTRON, ITRON, eTRON, T-Engine,μT-Engine, T-Monitor, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
その他の商品名などは各社の商標または登録商標です。
本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。

以上

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