2012年8月9日

お持ちのICカードで出席や出退勤を記録する「eタッチレコーダー」を新発売
USBメモリ起動ですぐに使えるタイムレコーダをPC上に実現

パーソナルメディア株式会社(代表取締役:松為彰、本社:東京都品川区、電話番号03-5759-8305、資本金1,000万円)は、会議やイベントの受付、オフィスの出退勤時などにICカードをタッチすることにより、手軽かつ安価に出席記録やタイムレコーダーの機能を実現できるPCベースの組込みソフトウェア「eタッチレコーダー」を開発し、8月31日から発売開始いたします。

eタッチレコーダーは、皆様が既にお持ちの交通系、流通系ICカード(Suica、PASMO、Edyなど)やおサイフケータイをタッチすることにより、出席、出勤、退勤などを電子的に記録するシステムです。オフィスや派遣先、出張先、店舗、作業現場などにおいて社員やアルバイトの出退勤時刻を記録するタイムレコーダーとして活用できるほか、クラブやサークルの例会、会議や委員会の会合などにおける出席者の記録にも利用でき、会場での受付業務をICカードで効率化します。さらに、タッチの際に任意のメモ情報を入力したり、その集計結果を画面で確認することができます。この機能は、イベント会場の受付における同伴者数の申請やオフィス出勤時における昼食用弁当の注文など、いろいろな用途で活用できます。

本製品の特長は、手軽に、かつ簡単に使えることです。eタッチレコーダーはパソコン上で動くソフトウェアですが、インストール作業やネットワークの設定作業などは不要で、すぐに使い始めることができます。また、ICカード登録などの事前設定をしなくても運用を開始でき、初回のICカードタッチ時に画面にしたがって簡単な入力操作をするだけで、名前などの登録が可能です。このため、メンバーが流動的で追加や変更の多いサークル活動や会議の出席管理にも柔軟に対応できます。一方、参加予定者や会員、社員の名簿データがあらかじめ分かっている場合には、それをeタッチレコーダーに入力しておき、初回のタッチ時にその中から検索してICカードを登録する方法も可能です。

eタッチレコーダーに記録された出席や出退勤のデータは、データ転送用のUSBメモリを経由して、集計用のパソコンに転送して利用します。転送されるデータはCSV形式のファイルになっており、Excelなどの表計算ソフトや給与計算ソフトに入力できます。記録データは暗号化されており、不正な読み出しや改ざんを防ぎます。

本製品では、専用機なみの使いやすさやサクサク動く高速性と、ハードウェアの低コスト化を両立させるために、PCベースの組込みソフトウェアというシステム構成を採用しています。これは、組込み機器での実績が多いTRON系のリアルタイム制御用OS「T-Kernel 2.0」(*1)の利用により、Windowsを不要としたもので、高速起動、安定動作、ウイルス対策やOSの保守が不要といったメリットがあります。また、メモリが少なくCPU性能の低い旧型のパソコンでも動作しますので、オフィス内で余剰となったパソコンを再利用することもできます。

本製品のラインナップには、「eタッチレコーダー・スタンダード」(税込標準価格52,500円)のほか、カスタマイズ機能を強化した「eタッチレコーダー・スーパー」(税込標準価格84,000円)があり、パーソナルメディアのウェブショップからご購入いただけます。いずれの製品にもUSB接続のICカードリーダとソフトウェアを入れたUSBメモリが付属しており、このほかにパソコンを用意すれば、皆様が既にお持ちのFeliCa搭載ICカードを用いてeタッチレコーダーをお使いいただけます。

(*1)
T-Kernelとは、組込み機器の開発の効率化やユビキタス・コンピューティング環境の実現を目的に活発な活動を続けるT-Engineフォーラムから、オープンソースのソフトウェアとして提供されているリアルタイム制御用OSです。30年近くの実績を持つITRONのリアルタイム性を保ちつつ、標準化された豊富なミドルウェアを搭載し、高機能な組込みシステムを効率よく開発できます。T-Kernelは2002年に開発されて以来、既に10年以上の実績があり、業務用端末やカーナビ、プリンタなど多くの機器に採用されてきました。T-KernelをバージョンアップしたT-Kernel 2.0は、2011年5月に公開されています。

補足資料

eタッチレコーダーの利用例

(1) 手軽に使えるオフィスのタイムレコーダーとして

社員の出退勤時刻の集計を簡単かつローコストに実現します。集計結果を給与計算ソフトに入力できます。

手軽に使えるオフィスのタイムレコーダーとして

(2) 派遣先や現場でのアルバイトの勤怠管理に

タイムカードの打刻時に本人の顔写真と名前を表示できるので、顔や名前を覚えにくい短期アルバイトの管理にも便利です。

派遣先や現場でのアルバイトの勤怠管理に

(3)サークル活動やボランティア活動、会議などにおける出席記録に

各メンバーの出席日時の記録をExcelデータとして作成できます。初回の出席時に名前を入力すれば、あとは毎回の出席時にICカードをタッチするだけです。

サークル活動やボランティア活動、会議などにおける出席記録に

「eタッチレコーダー」の全体図

「eタッチレコーダー」の全体図

「eタッチレコーダー」の特長

【低コスト、省資源】

  • 皆様が既にお持ちの交通系、流通系ICカード(Suica、PASMO、Edyなど)やおサイフケータイを使って、出席記録やタイムレコーダーの機能を実現できます。
  • 安価なパソコンを利用した低コストのシステム構成が可能です。オフィス内で余剰となっている旧型のパソコンをリサイクルして活用できるなど、省資源にも貢献します。
  • 使用期間や使用ユーザ数に応じた費用は一切不要です。

【使い方や設定が簡単】

  • 使い方や設定が簡単です。 本製品のソフトウェアはUSBメモリから起動して実行するため、パソコンへのインストール作業が不要です。 製品付属のUSBメモリをPCに入れ、ブートメニュー等の設定をするだけで、すぐに使い始めることができます。
  • スタンドアローンで動作し、LANへの接続は不要です。ネットワークやサーバーを管理する煩わしさがありません。オフィスの入口やアルバイトの控室など、LANの利用が難しい場所でも問題なく利用できます。
  • バッテリ駆動のノートパソコンやタブレットPCを利用すれば、100V電源も不要となり、イベント開催時の受付テーブルなどでも手軽に使えます。
  • ICカード登録などの事前設定をしなくても運用を開始できます。初回のICカードタッチ時に名前などを登録でき、メンバーが流動的な会議やサークル活動の出席管理にも柔軟に対応できます。

【便利でユニークな機能】

  • ICカードタッチ時に任意のメモ情報を入力し、集計結果を画面で確認することができます。この機能は、イベント会場の受付における同伴者数の申請や出勤時における昼食用弁当の注文など、いろいろな用途で活用できます。
  • 一般的なタイムカードと同様に日付や時刻を表示できるほか、画面内に社名やロゴを表示したり(*2)、背景画像を変更する(*2)などのカスタマイズが可能です。
  • 出勤時や退勤時に伝えるべきメッセージや挨拶文などを表示できます(*2)。
  • 設定や事前の登録により、ICカードをタッチした人の名前や顔写真(*2)などの画像を表示できます。顔や名前を覚えにくい短期アルバイトの本人確認や、クラブ、サークルのメンバー確認などに便利です。
  • 出退勤日時、出席日時やメモ情報などの記録データは、CSV形式のファイルとして出力されますので、その後Excelなどの表計算ソフトで処理できます。また、給与計算ソフトへの入力データとすることも可能です。
  • お客様のご要望に応じた機能を追加したり、お客様ご指定のハードウェアやデバイスに対応させた「eタッチレコーダー・カスタム版」の受注も承ります。
(*2)
「eタッチレコーダー・スーパー」でご利用いただける機能です。

【セキュリティにも配慮】

  • 出退勤日時や出席情報などの記録データは、本製品のソフトウェアを入れたUSBメモリ内に暗号化されて記録されます。これらの記録データには社員の名前などを含む場合がありますが、暗号化されておりますので、万一このUSBメモリが盗難等にあっても、不正な読み出しや改ざんを防ぎます。
  • ネットワークを使用しないため、オンラインのハッキングの心配がありません。
  • 専用リアルタイムOSの利用により、WindowsやLinuxのウイルス、スパイウェアに対して安全です。

【TRONのOSによる高速、安定動作】

  • TRONプロジェクトの成果の一つである組込み向けリアルタイムOS 「T-Kernel 2.0」の採用により、コンパクトなプログラムで高速な処理を実現しています。メモリが少なくCPU性能の低い数年前のパソコンを使った場合にも、十分な速度で動作します。
  • Windowsは不要ですので、Windowsの入っていないパソコンを使っても構いません。もちろん、Windowsのアップデートやセキュリティ対策なども不要であり、専用機や一般的な組込み機器と同じく、メンテナンスフリーで長期間利用できます。
  • 電源ONからの起動が数秒から10秒程度と高速です(*3)。このため、たとえば出退勤以外の時間帯には電源を切っておき、最初の1人目の出勤時や退勤時に電源を入れるような運用にしても、ほとんど待たされることがありません。稼働時にのみ電源を入れることで、大幅な省エネが実現できます。
(*3)
使用するパソコンのハードウェア等に依存します。

製品仕様

実行に必要なパソコンのハードウェア仕様

種類Windows用パソコン (ただし、WindowsのOSは使用しません)
メモリ32MB以上
BIOSUSBデバイスからの起動が可能であること
USB2ポート以上
起動用、データ転送用、ICカードリーダ接続用に使用
画面解像度XGA(1024×768)での表示が可能であること
キーボード設定、登録時にのみ必要、USB接続可
クロック正しい日時が取得できること
  • 本製品は上記の条件を満たす多くのパソコン上で動作することを確認しております。 ただし、本製品の動作には、パソコンのBIOSやブート方式、チップセットなどへの依存性があり、 すべての機種での動作を保証しているわけではありません。
  • Macintoshには対応しておりません。

利用できるICカード

FeliCa搭載のICカード、おサイフケータイ

  • Suica, PASMO, Edy, WAON, nanaco での動作を確認しております。
  • 既にお持ちのICカードやおサイフケータイ、 本来の目的や機能(定期券、乗車券、電子マネーなど)のために使用中のICカードやおサイフケータイを、 eタッチレコーダーでもそのまま利用できます。 eタッチレコーダーでは、個々のICカードに振られている固有番号(ID番号)の情報のみを読み取って利用しており、 そのICカードの本来の目的や機能には影響しません。
  • 個々のICカードに振られている固有番号(ID番号)は、 原則としてユニークな番号となっていますが、 ユニーク性の保証はカード会社などに委ねられています。お客様のご判断のもとにご利用ください。

付属品

  • ソフトウェア入りUSBメモリ
  • ICカードリーダー(USB接続)

なお、パソコンのハードウェア、ICカード、記録データ転送用のUSBメモリについては、お客様の方でご用意ください。

機能一覧

タッチ情報の記録 ICカードをタッチした日時とICカードの所持者を識別する情報を、システム内に記録します。タイムレコーダーとして利用する場合の打刻機能です。
タッチ時のメッセージ表示(*2) 出勤時のあいさつ文や連絡事項、本日の目標などを表示できます。
出勤と退勤を区別した情報の記録 時間帯やその他の条件により出勤か退勤かを判断して記録します。画面表示により出退勤の区別を確認でき、誤りの場合には再タッチにより訂正できます。
タッチ時のICカード所持者情報表示 ICカードのタッチ時に、所持者の名前や顔写真(*2)など、個々のICカード所持者に対応した情報を表示できます。顔や名前を覚えにくい短期アルバイト等の本人確認に利用できるほか、出退勤時に好きな言葉や絵を表示させるといった用途にも使えます。
タッチ時のメモ入力 ICカードのタッチ時に、所持者に関連する何らかの情報をキーボードから入力して記録できます。イベントの受付や出勤時のタッチで弁当を注文したり、退勤時のタッチで当日の休憩時間を入力するなど、いろいろな用途で活用できます。
社名やロゴなどの画面表示(*2) 画面のタイトル部分に社名を表わす文字列やロゴを表わす画像を入れたり、お客様ご指定の背景画像を使うなど、ご利用の組織や場面に応じて画面表示をカスタマイズすることができます。
ICカードの登録 ICカードをタッチした後に所持者の番号と名前を入力するだけで、簡単な操作によりICカードを登録できます。
使用するICカードの登録変更 別のICカードやおサイフケータイに切り替えたい場合、旧ICカードと新ICカードを順にタッチすることにより、簡単に登録の変更ができます。
USBメモリによる記録データ出力 ICカードをタッチした打刻の記録データは、データ転送用のUSBメモリを経由して取り出します。記録データはCSV形式のファイルになっており、集計用の別のパソコン上で、Excelや給与計算ソフトへの入力データとして利用できます。
パスワードによる保護とセキュリティ 記録データの出力操作やシステム全体に影響を与える操作については、正当な管理者のみが行えるように、パスワードで保護します。記録データ自体も暗号化されており、不正な読み出しや改ざんを防ぎます。

本リリースに関するお問い合わせ先

パーソナルメディア株式会社
〒141-0031 東京都品川区西五反田1-29-1 コイズミビル
TEL: 03-5759-8305, FAX: 03-5759-8306
E-mail: sales@personal-media.co.jp
http://www.personal-media.co.jp/etr/


  • TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
  • TRON、T-Kernelは、コンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
  • その他商品名等は各社の商標や登録商標です。
  • 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。